対人喰い竜機関の壊滅を報じる新聞記事の抜粋

壊滅、 対人喰い竜機関。 発足当日、想定外の奇襲

　本部機能喪失、幹部多数死亡か 「選別された襲撃」説が急浮上

　世界規模で被害が拡大している 「人喰い竜」への対策として発足された対人喰い竜戦略機関が、 正式な戦力配備を待たずして襲撃を受け、本部・主要部隊のほぼすべてが壊滅したことが、国際連合発表と現地調査により明らかとなった。

　事件は、 ■月■日夕刻に開催された 「戦力調整式典」 の最中に発生。 集結したばかりの初期隊員と指揮官らが 対応の体制を整える間もなく、飛来した人喰い竜の群れによって本部施設が破壊された。

　「まさか人喰い竜に “考える脳” があるとは、 我々は完全に侮っていた」と語るのは、当時現地に派遣されていた防衛省関係者の一人。

　当初、 人喰い竜の襲撃傾向は “完全ランダム”とされていたが、今回の事案により、 「敵は要所を“選んで”襲う」 可能性が浮上。 一部の研究者は「人喰い竜は狩猟本能ではなく、 知的な意図を持って行動している」との見解を示しており、対策方針の見直しが急務とされている。

　壊滅時に生き残った関係者によると、

「本気で戦える人材はまだ招集されていなかった。 組織として形だけの“開所日”だった。 それが致命的だった。」

壊滅により、指揮系統の中枢および戦闘指導部、補給連絡網までもが崩壊。

国際連合は直後から非常招集命令を発令し、急遽新たな再編計画へと着手している。

別日記事抜粋 再起動への道: 第七部隊始動か

国際連合発表によれば、 再建に向けた新たな構想として第六・第七部隊の新設が承認されたという。 壊滅前の第一~第五部隊は元々別機関としての連携体制にあったが、 新設部隊は完全な急募編成であり、 自由行動を基本とした高機動型の対策任務が期待されている。